肩甲挙筋(けんこうきょきん)ってどんな筋肉?

肩甲挙筋は、肩甲骨の上のほうから、首の骨(頸椎)にかけて走る筋肉です。名前のとおり、肩甲骨を引き上げる(肩をすくめる)動きや、首を傾ける動きにかかわっています。

肩こりで有名な「僧帽筋(そうぼうきん)」と近い場所にあり、いっしょに固まりやすい筋肉です。首すじから肩甲骨にかけて重さやこりを感じるときは、この肩甲挙筋がこわばっていることが少なくありません。

肩甲挙筋が固くなると起きやすいこと

長時間のデスクワークやスマホ、緊張などで肩をすくめた状態が続くと、肩甲挙筋はどうしても固まりがちです。動きが小さくなると、以下のような状態につながりやすくなります。

  • 首すじから肩甲骨にかけての重さ・こり
  • 首を横に向けにくい、動かしにくい感じ
  • 肩をすくめたような姿勢になりやすい
  • 肩まわりの張りを感じやすい

首こりや肩こりが気になる方は、肩甲挙筋がこわばっていることが多いので、やさしくストレッチしてあげましょう。

肩甲挙筋のストレッチ方法

やり方

  1. 椅子に座る、または立って、背すじを軽く伸ばします
  2. 伸ばしたい側と反対の手を、頭の後ろ〜横に軽くそえます(右側を伸ばすなら左手)
  3. そのまま、鼻を脇の下へ近づけるように、首を斜め前へゆっくり倒します
  4. 首の付け根から肩甲骨にかけて、心地よく伸びるのを感じます
  5. 痛気持ちいいところで20〜30秒キープ。左右おこないます

効かせるコツ

  • 手の重さを利用する程度で、無理に強く引っ張らない
  • 伸ばしている側の肩はすくめず、軽く下げておく
  • 呼吸を止めず、リラックスしておこなう

こんなやり方はNG

  • 痛いのを我慢して、強く引っ張る
  • 反動をつけて、勢いよく倒す
  • 肩をすくめたまま倒す

どれくらいの頻度で行うと変化を感じやすい?

  • 1回につき左右それぞれ20〜30秒程度
  • 1日に数回、仕事や家事の合間でもOK
  • 首すじが重いなと感じたときに、こまめに

特別な道具もいらず、どこでも手軽にできる動きです。回数よりも「気持ちよく伸びているか」を大切に、無理のない範囲で続けてみてください。

※ 首はとてもデリケートな部分です。無理をしないでください。めまいや強い痛み、腕や手のしびれを感じる場合は、すぐに中止してください。症状が続くときは、自己判断でストレッチを続けず、まずは医療機関にご相談ください。ストレッチはあくまでセルフケアであり、症状を診断するものでも、医療行為に代わるものでもありません。

ストレッチは「対処」、根本は姿勢にあり

ストレッチは、固くなった肩甲挙筋をやわらげるうえで役立ちます。けれど、肩甲挙筋がこわばる背景には、

  • 猫背や巻き肩などの姿勢の崩れ
  • 肩をすくめたままの長時間作業
  • デスクワークやスマホ中心の生活環境
  • 緊張や、体の使い方のクセ

など、さまざまな根本的な原因が隠れていることがあります。一時的に楽になっても、原因となっている姿勢がそのままだと、またすぐに肩甲挙筋が固くなってしまうことも少なくありません。

「肩こりや首こりを根本から整えたい」「肩まわりを軽く、楽な姿勢で過ごしたい」——そんな方は、ぜひ一度ご相談ください。あなたの姿勢や体の使い方を一つひとつ丁寧に確認しながら、無理のない施術で、快適に過ごせる体づくりをご一緒にサポートします。